「未破裂脳動脈瘤に関しては特に、特定の施設に集約していくと思います。福岡県では昔から北九州の小倉記念病院が有名です。我々は5年前に開院したばかりですから、小倉記念病院を目標にしてがんばってきました」
同院の脳動脈瘤の治療数はコンスタントに増え続け、2020年実績では、目標であった小倉記念病院を上回った。
「励みになっています。ただし、このくらいの手術数が当院としてのキャパシティーの限界だと考えています。それで、来年度は近隣に新病院をつくる予定です。現在の病院の機能を3分の1程度そちらへ移転させ、さらに治療態勢の充実を図ります」
脳動脈瘤の治療で助けることのできる潜在的な患者はまだまだいると風川医師は言う。
「だから、地域の信頼と要望に応えられるように、これからも尽力したいと考えています」
(文・伊波達也)