林真理子さん(撮影/小山幸佑)
林真理子さん(撮影/小山幸佑)
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 今月3日の理事会で、日本大学の新理事長に就くことが決まった作家の林真理子さん(68)。前理事長の“独裁体制”を壊せるのか──。正式な就任は7月1日だが、既に学内外から熱い視線が注がれている。

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「林さんはピッタリな人選だと思いました」

 林さんの理事長就任内定を知り、そう語るのは日本大学の紅野謙介特任教授(66)だ。

 紅野氏は、今年の1月20日まで、同大の理事と文理学部長を務め、前理事長の組織運営を間近で見てきた。

「再生会議を設置するのに先だって、加藤(直人)理事長から、理事全員に『適任だと思う人材を挙げてほしい』と話がきました。私が挙げた二人のうちの一人が林さんです」

 再生会議とは、昨年12月末に設置された「日本大学再生会議」のことだ。外部有識者を中心に構成され、適正な運営体制の構築を目指す。

 日大では、2018年の危険タックル問題への対応で大学に批判が殺到、21年には田中英寿理事長(当時)が所得税法違反の疑いで逮捕されるなど不祥事が相次いだ。

 紅野氏は、この再生会議のメンバーを選考する際に同大芸術学部出身の林さんの名前を挙げていたという。その理由をこう語る。

「作家やコピーライターとして活躍していた方なので、広い社会性と多分野との交流がある。会議のメンバーになれば、いずれは理事になると思っていましたので。ぜひ加わってもらって、自由にモノをおっしゃってほしいと考えていました」

 林さんが母校の日大に対する関心を持っていたことも理由だという。

「18年のアメフト部の事件のときも強い母校批判を口にされていました。創立記念パーティーにも出席して、あいさつをされていたのが印象に残っていたんです」

 日大のこれまでの不祥事の背景には、田中前理事長による“独裁体制”があったとされる。

「本部に予算を集中させて中央集権化、一元化を推し進めたことで、本部が肥大化した。それまでは各学部に一定の予算の自由があり、競うことで、互いに高め合っていく仕組みがあった」(紅野氏)

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