所ジョージさんがYouTubeチャンネルを終了することが大きな話題になりました。所さんは10年前からYouTubeにチャンネルを開設し、動画の投稿をしていました。10年前は、今ほどYouTubeというプラットフォームがメジャーになっていなかった頃です。YouTuberを目指すというよりは、「動画を制作するのが純粋に好きな人」が主に動画を投稿していた時代です。おそらく、所さんもそのような趣旨でチャンネルを開設したのだと思います。
所さんのチャンネルは、もともと「世田谷一郎」という名前で開設され、現在は「SETAGAYA BASE工作部」という名前になっています。そのチャンネルは広告をつけない方針で運営されていました。ところが、YouTubeの規約が昨年から変更になりました。YouTubeパートナープログラムに参加していなくても(動画に広告をつける設定にしていなくても)、動画に広告がつくようになりました。この場合、Google側が”勝手に”広告を動画につけているため、YouTuberには収益が入りません。このような仕様変更により、所さんの意思に関わらず動画に広告がつくことになり、「お金のニオイがしないでやってきた10年は、広告がつくので、今日でおしまい」と締めくくりチャンネルを終了することになりました。所さんは、「所さんの97チャンネル」というオフィシャルチャンネルも運営しており、こちらは継続するみたいです。
多くの方々は、YouTubeを視聴する際、広告も目にしているはずです。テレビを視聴する際にも、民間放送であれば必ずコマーシャルが挟まれます。広告やCMは、飛ばされたり、もしかしたら「視聴の邪魔だ」思われるかもしれません。しかしながら、動画を投稿しているクリエイターの立場だと少々考え方が異なります。
YouTubeには、1分間で500時間以上の動画が投稿されています(2020年2月時点 YouTube公式ブログより)。今、この記事を読んでいる間にも膨大な量の動画データが、YouTubeにアップロードされています。アップロードされた動画が不適切な内容かどうかをチェックしたり、どんな人にオススメされるべきかを計算するアルゴリズムやその開発、膨大なデータを扱うサーバー等の費用が、すさまじいものになることは想像に難しくありません。