主演映画「妖怪シェアハウス─白馬の王子様じゃないん怪─」がまもなく公開となる小芝風花さん。作家・林真理子さんとの対談では、その見どころを明かしました。
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林:小芝さん主演の「妖怪シェアハウス」(2020年)というドラマがすごい人気で、今年続編まで作られて、今度は映画になるんですね。
小芝:はい。6月17日公開です。
林:私、ドラマは見てないんですけど、映画版のほうを見たら、おかしくておかしくて。
小芝:ありがとうございます。
林:先日最終回を迎えたシーズン2(「妖怪シェアハウス─帰ってきたん怪─」)もすごい人気だったんですってね。遅い時間だから若い人がハマっているのかと思ったら、(同席の担当編集者に)あなたのお母さんもハマってたんですってね。
小芝:そうなんですか、ありがとうございます。このドラマはシーズン1のときにギャラクシー賞(20年度奨励賞)をいただいて、それで「見たい!」という声がたくさんあって映画化につながっていったんです。
林:妖怪たちがおもしろくて、澪ちゃん(小芝さん)はその妖怪たちとふつうに仲良く暮らしてるって、いい設定ですよね。
小芝:澪ちゃんはビビリな性格なので、シーズン1のときは妖怪さんの姿を見てびっくりして叫んだりしたんですけど、妖怪さんたちがすごくやさしくて、澪が困っていると助けてくれるので、いまや家族みたいな感じです。
林:お岩さん(松本まりか)とか、酒呑童子(毎熊克哉)とか、座敷童子(池谷のぶえ)とか、みんな澪ちゃんのことが好きで、守ろうとしている感じが出てました。
小芝:いちおう「ホラーコメディー」なんですけど、ホラー要素が少なくて、その大部分をお岩さんが担ってるんです。
林:歌舞伎の「東海道四谷怪談」でも「髪梳(かみす)き」という有名なシーンがあるけど、あれを踏襲していて、まりかさん、きれいな人だけにほんとにコワかったです。
小芝:スイッチが入るとバンと変わられる方なので、撮影してても、監督(豊島圭介)がモニター越しに「めっちゃコワかった」と言ってました。
林:それから、澪ちゃんが作家志望ってことで、私、すっかりうれしくなっちゃって。
小芝:小説家になりたくて、いまは出版社で働いているんですけど、高圧的な上司に雑用とかいろんな仕事をさせられながら、小説家になる夢を捨てずに奮闘してるという感じですね。