Q:白髪が増える原因は?
髪をつくる毛母細胞と毛母細胞の間にはメラノサイトという細胞があり、そこでつくり出されたメラニン色素を毛母細胞が取り込み、黒い髪になります。しかし、メラノサイトがダメージを受けると、メラニン色素をつくり出すことができず、白髪になってしまいます。メラノサイトはストレスに弱いことや、鉄不足で十分な酸素が行き届かないと白髪が増えやすいことが推測されています。
白髪で悩んでいる方を診ている中で、「鉄などの不足している栄養素を補う」「睡眠をしっかりとる」「リラックスする時間をもつ」など、食事を含めた生活習慣を見直すことで、白髪だった髪が黒みを帯びた色に戻る場合もあります。
白髪の対処法は、抜かずに短く切るか白髪染めを使用するのがよいでしょう。白髪を抜くと代わりの毛が生えてくるのですが、メラニン色素がつくれない毛根であるため、また白髪が生えてきます。繰り返し抜いていると毛根が弱ったり、破壊されたりして、新しい髪が生まれにくくなります。白髪染めを使う場合は、できるだけ頭皮につけないようにし、染色時間を守るようにしましょう。
監修者/田路めぐみ(たじ・めぐみ)先生
東京大学医学部卒業後、帝京大学形成外科助手、東京大学形成外科勤務などを経て、松倉クリニック勤務。従来の育毛薬の処方や治療だけでなく、栄養、ホルモンの観点からも診療し、根本的な治療を目指す。日本抗加齢医学会専門医。日本形成外科学会専門医。著書に『東大医師が教える最強の育毛革命 ~ラーメンやめれば髪は勝手に生えてくる』(集英社)