ダイニングは生活感丸出し/Before
ダイニングは生活感丸出し/Before
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 5000件に及ぶ片づけ相談の経験と心理学をもとに作り上げたオリジナルメソッドで、汚部屋に悩む女性たちの「片づけの習慣化」をサポートする西崎彩智(にしざき・さち)さん。募集のたびに満員御礼の講座「家庭力アッププロジェクト®」を主宰する彼女が、片づけられない女性たちのヨモヤマ話や奮闘記を交えながら、リバウンドしない片づけの考え方をお伝えします。

【写真】生活感丸出しのダイニングがこんなにきれいになった!

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case.9 丸ごと一軒片付けて自信と居場所を手に入れた
(夫+子ども2人/会社員)

 夫婦関係が何かの理由でこわれ、パートナーとの生活にわだかまりができ、土台となる家を大切にできなくなった人を少なからず見てきました。思えば離婚前の私もそうでした。

 2人のお子さんがいる理枝さんは、12年ほど前に夫のある行いが原因で関係が損なわれたときからずっと、家に居場所がないと感じていました。

 夫婦仲が最悪だったときに建てた家は、義理の両親との2世帯住宅。夫一人が内装から間取りまで決めた家は、理枝さんにとっては「よその家」でした。そんな感覚を抱きながら、家族経営の会社で夫と両親とともに働き、夜はスポーツ選手を目指す子どもの練習に遅くまでつきあう生活を続けていました。

 家族につくすことは、「良い妻」「良い母」を理想としてきた理枝さんの生きがいです。とはいえモラハラ気味の“王様夫”との関係は、望んだかたちではありませんでした。夫は自分の行いを正当化するように、理枝さんだけに冷たい言葉をかけ、気に入らないときはものに当たったりすることもありました。

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夫の地雷を踏まないように