
自分流にアレンジしたお話が作れるということは、歌舞伎に深い造詣があるということ。町子さんがいかに歌舞伎を愛していたかが、伝わってきます。 漫画と共に、ストーリーが本来のものと町子さん流ではどう違うかもパネルで解説されていますので、歌舞伎に詳しくない人も安心です。
最後のコーナーは「サザエさん」などに出てくる「歌舞伎」に関係する原画の展示。昭和20~40年頃の日本では、漫画で描かれた日常に歌舞伎のお話が頻繁に出てくるほど、庶民の娯楽の一つだったんですね。
現在では「古典芸能」とハードルが高く感じる歌舞伎が身近に感じられる企画展でした。
(本誌・工藤早春)
※週刊朝日臨時増刊号「サザエさん2022夏」掲載
■企画展「町子かぶき迷作集」
会期 7月24日まで/開館時間 10:00~17:30(受付締め切りは16:30)/休館日 毎週月曜日(7月18日開館、7月19日休館)/入館料(美術館と記念館両方入館可能)一般900円、65歳以上800円、大学生・高校生500円、中学生・小学生400円
<長谷川町子美術館>(記念館は美術館の向かい側)
東京都世田谷区桜新町1-30-6 電話03-3701-8766
https://www.hasegawamachiko.jp/
*入館に際しては、新型コロナウイルスの感染状況によって、入館者制限などがありますので詳しくはHPでご確認ください。
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