末っ子は、女性の良きメンターになりました。毎日の成果を評価しつつ、子どもらしく残酷なまでに正直で愛情たっぷりのフィードバックをくれるのです。彼女は弾みをつけようと、講座の受講生グループへの日々の報告に「末っ子のお言葉」を添えました。
玄関を片づけた日の“お言葉”です。
【本日の末っ子のお言葉】スッキリ片づいて良い気持ち!お部屋がまだまだだけどね!(←分かってますよー…;)
【本日の末っ子のお言葉】ボクは真っ白な気持ちでやってるからさ、使いやすいかどうかは聞いて。ダメだったらダメー!って言うからね
末っ子は彼女を励ますだけではなく、時にはごみ捨て、お風呂掃除、不用品の仕分けを手伝ってくれました。
化粧品を片づける日は彼女のマニキュアにお言葉。
【今日の末っ子のお言葉】マニキュア、もっと捨てたらいいじゃん。ボク、ママがあんまり使ってないやつ分かるから、捨てていいやつ選んであげる。(確かに!良く見てるな;…コワイ)
やがて、ママと末っ子の奮闘ぶりを見ていた真ん中の子が、自分から片づけに参加するようになりました。期末テストが終わった日はカオスだった自分の部屋を片づけ、不用品のごみ袋をいくつも捨ててくれました。
夫はどうでしょう?実は夫は、家族の片づけになじめないでいました。使用期限が10年前のコンタクトレンズを「えー。もったいない」と処分できず、妻が片づけする日は、「じゃあウオーキングがてら夕飯の買い物行ってくる。何が必要?」と理由を作っては逃げ出していたのです。片づけたくないわけじゃないけど、なんで今?ってご様子。
でも女性はあきらめることなく、プロジェクトで教わったコミュニケーションを実践しました。責めずに感情を伝える、相手に選択してもらう、感謝を伝えるなどあの手この手で。言うだけではありません。夫の行動を観察して理解し、彼の物を捨てなくてはならない時は気持ちを尊重しました。
西崎彩智
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