なんと今月13日に放送される「2022 FNS歌謡祭 夏」にて、トニセンと星屑スキャットが本当に共演するというではありませんか。しかも6人で少年隊の名曲「君だけに」を歌唱することに。いったいどのような経緯で、特にトニセン側(サイド)がOKしたのかは不明ですが、いずれにしても「芸能消費者(ユーザー)」としての願望・妄想がまたひとつ値打ちを見出してもらい、仕事に繋がったわけです。

 子供の頃、両親から「歌番組ばっかり観ていても、将来何の役にも立たないよ!」と言われていた日々を思い出します。決して彼らの小言が間違っていたのではなく、まがりなりにも「将来の役に立ってくれて良かった」と胸を撫で下ろしたい、そんな気分です。やはり私の人生にとって芸能を消費することは、勉強をしたり神社を巡る以上に大切なのかもしれません。

ミッツ・マングローブ/1975年、横浜市生まれ。慶應義塾大学卒業後、英国留学を経て2000年にドラァグクイーンとしてデビュー。現在「スポーツ酒場~語り亭~」「5時に夢中!」などのテレビ番組に出演中。音楽ユニット「星屑スキャット」としても活動する

週刊朝日  2022年7月15日号

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