■水の流れに漂う 秋を彩る葉っぱ柄の巾着
今回のプティ・タ・プティのテキスタイル/title:レ・フィユ「葉っぱ」。
人は、芽吹いたばかりの小さな葉に喜びを重ね、生茂る緑に心癒されます。そして、秋……色とりどりに色付くさまを愛し、晩秋から冬に落ちてゆく葉には、切なさを感じます。四季と共に、樹々の葉の様子に一喜一憂を繰り返し、人は生き続けているように思うのです。水の流れに漂う色とりどりの葉っぱや実の様子を表したテキスタイル。御朱印帳が2冊入るサイズの巾着は、大切な小物入れにも重宝します。紅葉時期のお出かけにバッグの中に忍ばせておきたくなりますね。
■長閑な田畑の風景、嵯峨野へ 秋の紅葉狩り
今回訪れた「大覚寺」は、ありのままの長閑な田畑の風景が守られている歴史的風土保存区域「嵯峨野」「北嵯峨」と呼ばれる区域にあります。平安時代は、天皇や大宮人の絶好の遊猟、行楽地だったと言い伝えられています。雅な時代を思い浮かべながらのんびりと歩きつつ、深まる秋の風景を愛でる紅葉狩り。街の喧騒から離れたこの場所だからこそ感じられる、ゆったりと流れる時間がここにはあります。ひとり静かに紅葉を愛でたい方には、おすすめのところでもあります。秋色のお菓子や小物と共に晩秋の季節を楽しみに、京都を訪れてみませんか?
(撮影/竹下さより、編集協力/江下祥子)
ナカムラユキ
京都市在住。イラストレーター、テキスタイルデザイナー。著書に『京都さくら探訪』(文藝春秋)『京都レトロ散歩』(PHP)他多数