長距離鈍行旅、といえばやはり根室本線は外せない。「18きっぷ」の旅にお似合いの列車である (C)朝日新聞社
長距離鈍行旅、といえばやはり根室本線は外せない。「18きっぷ」の旅にお似合いの列車である (C)朝日新聞社

【第6位】新得発14:44→釧路着19:51/5時間07分(2529D/172.1km)/根室本線

【第6位】新得発12:57→釧路着18:01/5時間04分(2427D/同上)/根室本線

 かつて最長距離普通列車の舞台だった根室本線では、2本の普通列車が新得~釧路間を5時間台前半で結ぶ。2本中のオススメは2427D。かつての最長距離普通列車のスジを引き継ぐ列車で、大成と古瀬の2駅を通過する2529Dに対しこちらは全駅に停車。釧路で根室行き最終5635Dに接続できる点も利用価値が高い。

吉都線と肥薩線を経由する旅も魅力的だが、6月30日から始まった記録的大雨で線路下の土砂が崩れ、現在はバスによる代行輸送が行われている (C)朝日新聞社
吉都線と肥薩線を経由する旅も魅力的だが、6月30日から始まった記録的大雨で線路下の土砂が崩れ、現在はバスによる代行輸送が行われている (C)朝日新聞社

 これ以降の列車では、宮崎~隼人間の6763D~2931Dに注目してみたい。両駅間の距離は94.8kmにすぎないが、この列車のダイヤを見ると宮崎発15時34分隼人着20時36分と、実に5時間02分も要している。表定速度で18.8km/hという極度の鈍足列車……かと思いきや、これは吉都(きっと)線と肥薩線を経由しているため。しかしそれでも表定速度は29.6km/hにすぎず、仮に「表定速度鈍足ランキング」を作ったらどれほどの実力を発揮するのか興味のあるところだ。同ルートを逆行する2922D~6758Dもあり、こちらは隼人発5時51分宮崎着9時54分と全区間が日中なので、車窓を楽しむならこちらをオススメしたい。(文・植村 誠)

○植村 誠(うえむら・まこと)/国内外を問わず、鉄道をはじめのりものを楽しむ旅をテーマに取材・執筆中。近年は東南アジアを重点的に散策している。主な著書に『ワンテーマ指さし会話 韓国×鉄道』(情報センター出版局)、『ボートで東京湾を遊びつくす!』(情報センター出版局・共著)、『絶対この季節に乗りたい鉄道の旅』(東京書籍・共著)など。

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