Kosuke Koyama / Asahi Pub
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 そんな加藤小夏がついに女優として本格始動する。自身初となる連ドラ・ヒロインは、言わずと知れた漫画「I"s」の実写ドラマ( スカパー!のオリジナル連続ドラマ『I"s(アイズ)』)で、主人公・瀬戸一貴を取り巻く4人のヒロインのうち最後に登場する、麻生藍子だ。一貴が思いを寄せる女性に容姿が似た、隣に住む大学生で、原作者の桂正和氏が「ラスボス」と呼ぶ役どころだ。

「藍子ちゃんはド天然。ピュアで目の前のことにまっすぐで、周りの人からは不思議ちゃんだと思われちゃう子です。雰囲気は私と似てるところがあると思いますが、恋愛に関しては『この子は一体何を考えているんだ!?』と思うことが多くて……。例えば、彼氏がいるのに瀬戸さんへの気持ちが抑えられなかったり。まっすぐすぎる気持ちはわからなくはないけれど、私なら相手の気持ちをもっと考えると思います」

と、なかなか苦戦した役だった様子。それもそのはず撮影時は高校3年生で、本格的な演技も初めてだったという。

「当時は現場にいること、セリフを覚えることでいっぱいいっぱいだったのですが、監督さんから小夏のままの藍子ちゃんでいていいからって言ってもらい、当時の私がそのまま藍子ちゃんになっていると思います。それぞれ違った魅力のある女の子が出てきますが、その中で私をどう出していくか、最後に出てくる藍子ちゃんに『やっぱりこの子がいい!』と思ってもらうにはどうするか、すごく考えて演じました。演技はまだまだなので、この作品で共演した岡山天音さんやほかの役者さんと次に隣に並ぶときは、恥ずかしくない演技ができるようになるのが今の目標です」

 同世代の役者たちから影響を受け、この作品をきっかけに女優業に専念することを決めた。高校の友だちが進学や就職していっても「焦りや迷いはまったくなかった」と語る。もし、この仕事に就いていなかったら、やってみたかったことは?

Kosuke Koyama / Asahi Pub
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「可愛い女の子が大好きなので、映像やコンテンツを作る側のお仕事が良いなと思います。いま友だちの表情や風景をスマホの動画で撮って、アプリで曲と合わせて編集することにハマっていて、それこそアイズで出会った萩原みのりちゃん、柴田杏花ちゃん、白石聖ちゃんはもう可愛くて可愛くて。『今日も良いねえ、最高だねえ』って言いながらいつまでも撮っていられますね。」

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「基本的に人は私を見てないと思っている」