日本には現在、6800以上の「島」が存在し、そのうち有人離島は418島。著者が厳選した島を、旅のエピソードを交えつつ紹介。アクセス方法、旅の心得、快適に過ごすための必需品も記されているのが嬉しい。
一般的な観光ガイド本と違う点は、人の「温かさ」が文面から伝わる所だ。
ひとり旅の魅力は、島民との交流を通して感じられる「人間味」だと著者は言う。ある島ではサイクリング中に突如、暴風雨に遭遇した。困っていると、通りがかった軽トラックのおじさんが宿まで送り届けてくれた。車中の会話は方言と訛りが強くて聞き取れなかった。そんな、クスッと笑える温かい話が満載だ。
「島の物価は高いけど、Amazonがあるから平気。若い人はみんなAmazon」。島のお母さんの言葉に衝撃を受けた。
※週刊朝日 2018年11月16日号