その思いに変化が生じたのは、関ジャニ∞の大倉忠義とパーソナリティを務めるラジオ「大倉くんと高橋くん」でのリスナーとの交流がきっかけだった。
「ラジオのリクエストを通して、ある音楽が誰かのエピソードの主題歌になっているんだと気付いたんです。辛いことがあっても、音楽を通せばその辛さが丸く収まったように感じられたことも。今もBGMだという気持ちはあるけど、ラジオを通して『今、音楽の力を感じているな』と思うようになりました」

メジャーデビューして8年。今年で35歳になる。人生の折り返しを意識する人も多い年齢だが、「全然考えたことがない」ときっぱり。
「折り返し地点なんてやだな、寂しい。だいたい70年生きるな、と思うほうが幸せだけどそんな保証はないし、それなら『明日死んでもいいくらいの気持ちで今日を生きないと』と考えたほうがいいです。でも、明日死んでもいいやとは思っていないですよ。どんな大ピンチでも身をよじって自分だけは生き延びようと思うくらい、命についてはがめついです」
音楽にも生にも貪欲。作品作りのモチベーションは「次のステージに行くために、やるべきことをやりきる」という気持ちだった。しかし、音楽以外は「これくらいでいっか」の連続だという。
「一人でいる時は部屋が汚いし、3分待たなきゃいけないご飯は1分で食べちゃう。人には驚かれちゃうけど、だらしないんです」
いたずらっぽく話しながら、こう続ける。
「だから音楽くらいはちゃんとしなければって思う。この先も『これくらいでいっか』って思わずに向き合える自分でいたいです」
(聞き手/AERA dot.編集部・福井しほ)