そこで、docdogは犬専用の靴や靴下を作ることで肉球のやけど防止に乗り出した。人間からみれば犬に靴を履かせることで違和感を覚えるのでは、と心配したくなるが、実は、5分ほどで慣れるという。


サイズが合う靴を履けば、違和感なく駆け回ることができるという(docdog提供)
サイズが合う靴を履けば、違和感なく駆け回ることができるという(docdog提供)

「実際に皮膚炎や肉球のけがを防げているという声も多いです。また、滑り防止にもなるので、高齢で踏ん張りがきかなくなった犬がおしっこをしやすくなったという声もありました」(丸山さん)

 とはいえ、日常で地表の温度を測ることは難しい。そこでdocdogが推奨するのが「わんタッチ」だ。「散歩に行く前、手の甲で地面に触れてみてください。5秒も触っていられないと思えば、犬にとっても過酷です」と丸山さんは説明する。

海やプールでは肉球がふやけてしまうため、ケアが必須だという(docdog提供)
海やプールでは肉球がふやけてしまうため、ケアが必須だという(docdog提供)

 やけど対策以外にも犬の健康にとって効果を発揮する犬靴。しかし、街を歩くと心無い声もある。「飼い主のエゴ」「ファッション」と言われることも多いという。「犬によって事情はそれぞれです。例えば、もう歩けなくなった犬に外を見せてあげたいという理由でバギーを使う方もいます。どうしてそれを使っているのか、意味を考えてもらえれば」(丸山さん)

■照り返しで白内障に 帽子とサングラスで紫外線予防

 気を付けなければいけないのは肉球のやけどだけではない。

 横浜市に住んでいる中山みゆきさんの愛犬・ラフくん(トイプードル・8歳)はメッシュ地の洋服に身を包み、麻製の帽子を被って元気に駆け回る。人懐っこくはしゃぐ姿からは想像できないが、実は5歳の時から核硬化症を患っている。「病気自体は老化の一つで、視力を失うことはないと言われています。でも、白内障を併発する可能性もある」と中山さん。通っている動物病院の先生に紫外線対策を勧められたことがきっかけで「犬用の帽子」と「ワングラス(サングラス)」に出合った。

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犬の帽子を購入する人が増えた理由は