2月に入り、より一層冬の厳しさが増しています。インフルエンザや風邪など、体調のすぐれない方も多いのではないでしょうか?
そこで今日は、手軽に栄養を補給できる食材「海苔」をご紹介します。2月6日は「海苔の日」。とても薄っぺらい形状の海苔ですが、実はすごいパワーを秘めています。この秘密を知れば、あなたも毎日海苔を食べたくなるはず!

日本人にとって海苔は昔から大切にされてきた食材です
日本人にとって海苔は昔から大切にされてきた食材です

どうして2月6日が「海苔の日」なの?

日本最古の成分法典である「大宝律令」に租税のひとつとして表記されるほど、海苔は古代から日本人にとって重要な食材でした。全国海苔貝類漁業協同組合連合会はこの史実に基づき、「大宝律令」が施行された大宝2年1月1日を西暦に換算した日が702年2月6日だったことから、業界の発展祈願をこめて2月6日を「海苔の日」と定めました。

海苔のタイプを大別すると、乾燥させたものと生で食べるものに分けられる
海苔のタイプを大別すると、乾燥させたものと生で食べるものに分けられる

海苔って何? 海苔の基礎知識

海苔と一口にいっても、おにぎりや手巻き寿司に使う焼き海苔(=板海苔)、焼きそばやお好み焼きに振りかける青海苔、ごはんのお供として人気の海苔佃煮など、さまざまな形状のものがあります。海苔の原料は海藻で、原料に使用する海藻の種類はさまざまです。
板海苔の基本サイズは縦21㎝、横19㎝で、これを「全型」と呼び、全型の海苔10枚で「1帖」と数えます。ちなみに、全型1枚の重さは3gです。

全型サイズの板海苔は縦21㎝×横19㎝、重さは3g!
全型サイズの板海苔は縦21㎝×横19㎝、重さは3g!

海の緑黄色野菜ともいわれる海苔の栄養価は?

海の緑黄色野菜ともいわれる海苔は、ビタミンをはじめ食物繊維やミネラルなど、日本人に不足しがちな栄養素を多く含んでいます。その主な栄養成分をご紹介しましょう。
■食物繊維
海苔の3分の1は食物繊維です。整腸作用にすぐれ、血中コレステロール値を低下させるなど、成人病予防にも期待が持てます。
■ビタミンA
海苔には、12種類ものビタミンが含まれています。
ビタミンAは皮膚や粘膜を健康に維持する効果に期待が持てます。板海苔2枚で、育ち盛りの子どもが必要な量のビタミンAを摂取することができます。
■ビタミンC
メラニンの生成を抑制するなど、美肌効果に期待が持てます。板海苔1帖には、みかん1個に含まれる1.5倍の量のビタミンCが含まれています。
■ビタミンB1・B2
糖質を効率よくエネルギーに変換し、疲労回復効果に期待が持てます。板海苔3枚で、成人女性の1日に必要な量が摂取できます。

健康維持のために毎日の食卓に海苔を食べよう
健康維持のために毎日の食卓に海苔を食べよう

■鉄分
板海苔5枚で、ゆでほうれん草1把と同量の鉄分が含まれており、貧血予防に効果的。レバーや牛乳が苦手な人でも気軽に鉄分が補給できます。
■カルシウム
骨を丈夫にしたり、骨粗鬆症の予防やイライラを解消する効果に期待が持てます。板海苔2枚で、牛乳15cc分のカルシウムが含まれています。
■EPA
イワシやサンマなどの青魚にも含まれる油脂であるEPAが豊富に含まれています。がん予防やコレステロール値を下げる働きで注目されている栄養素です。
■タウリン
肝機能を高める効果にすぐれ、悪玉コレステロール値の低下、高血圧や動脈硬化を予防する効果に期待が持てます。
■たんぱく質
血液や筋肉などの体をつくる主要な成分となるたんぱく質は、生きていくうえで重要な栄養素。海苔には、たんぱく質の構成成分であるアミノ酸の中でも、うま味成分であるグルタミン酸やアスパラギン酸も大量に含んでいます。板海苔2枚で、ゆで大豆15g分のたんぱく質に相当します。
── 糖質を効率よくエネルギーに変える海苔。ごはんも糖質ですから、海苔でごはんを巻いたおにぎりは理にかなった料理といえそうですね。アルコールを分解するのを助けるたんぱく質やタウンリンを豊富に含んだ海苔はお酒のともとしてもぴったりです。

ごはんを海苔で巻いたおにぎりは疲労回復にぴったり
ごはんを海苔で巻いたおにぎりは疲労回復にぴったり