![東尾修](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/2/0/462mw/img_2032317a79fd08f4006b50d6fe7ad0b432023.jpg)
西武ライオンズの元エースで監督経験もある東尾修さんは、「名球会」も時代に合わせた変化を求められると指摘する。
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日本プロ野球名球会の総会が12月9日、那覇市のホテルで3年ぶりに開催された。山本浩二理事長が顧問となり、元ヤクルト監督の古田敦也が新理事長に就任した。名球会も大きな改革への一歩を踏み出した。
「特例入会制度」を適用して、上原浩治、藤川球児の2人が入会した。「打者は2千安打以上、投手は200勝もしくは250セーブ以上」という入会規定に「特例入会制度」を加えることが2019年12月の総会で決まった。その第1号である。特例入会制度とは、名球会の入会規定に相当する記録保持者が対象で現在の名球会会員が承認する。投手の分業制が進み、野球が変化する中で特例を設けることを決めた。上原は日米通算134勝、104ホールド、128セーブ、藤川は61勝、164ホールド、245セーブを挙げた。
今も名球会会員の中に「明確な数字の基準」を求めることが多いのは確かである。特に投手の会員は、200勝にこだわりを持っているし、かつて250セーブを加えることにも反対意見は多かった。しかし、今の野球は「勝利」だけでは測れない。エンゼルスの大谷翔平のような二刀流選手も現れた。画一的な指標だけではもはや判断できない時代になった。