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 エルメス(写真、雌)がやってきたのは去年のクリスマスイブ。ビロードのような灰色の艶毛に、ピンと立った耳と長い手足でたたずむ姿は高貴そのもの。そしてうっとりするような美しいエメラルドグリーンの瞳にたちまち魅了されたのです。

 ロシアンブルーをなでている夢を見てから、「を飼おう!」とさっそく里親会で探しました。かつて実家で飼っていた愛くるしいロシアンブルーを思い出したからです。でも希少価値が高いので、里親会ではめったにお目にかかれない猫。「それでも出てきますよ」という主催者に、待ってみようと決めてから2週間後。待ち焦がれた連絡があり、去年の12月9日に対面したのです。

 私は人間が猫を見つけるのではなく、飼い主としてふさわしい人間に猫が寄り添ってくれると思っています。決めるのは猫。果たして私を気に入ってくれるかな……。

 最初はおびえた表情をしていたけど、抱っこすると、震えがだんだん収まっていき、やがて腕の中で丸くなりました。里親成立の瞬間ですね。

 里親会に保護された猫は、その場で新しい名前になります。エルメスの由来は、里親会の前に保護した人が、エルメスのリボンを首輪にしたからだとか。

 そんなことを知らない5歳ぐらいの女の子が、駅のホームの待合室でキャリーバッグの中のエルメスを見つけると、「エメラルドグリーンの瞳に、メス猫だから、エルメスっていうのね」。まったく女の子って、詩人ね!

 エルメスは年明けに体調を壊してぐったりしていた私を、ベッドの下から心配そうに見上げていました。そして布団の中に潜って私の足先にピタリと体を寄せることもあり、体温のぬくもりとエルメスの優しさにじーんとなりました。帰宅すると玄関まで出迎えてくれ、私が就寝するまでベッドの上で丸まって起きているエルメス。ワンコのような忠実な猫です。

(佐々木真理さん 東京都/48歳/恋愛アドバイザー)

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