広島から巨人にFA移籍した丸佳浩(右)と当時の巨人・原辰徳監督=2018年12月
広島から巨人にFA移籍した丸佳浩(右)と当時の巨人・原辰徳監督=2018年12月

丸のFA移籍後に低迷期に入った広島

 首位・阪神に大差をつけられて、リーグ連覇が厳しい状況に追い込まれた巨人は得点力不足が課題となっている。不動の4番・岡本和真の故障による長期離脱が大きな痛手となったが、チャンスメークの点でも物足りない。出塁率の高い丸佳浩が1番に入ることが多いが、打撃スタイルを考えると3番がしっくりくる。今季は2ケタ盗塁に到達した選手がゼロと機動力の観点で考えても、近本は魅力的な選手だ。

 丸が2年連続MVPのタイトルを獲得した18年のオフに広島から巨人へFA移籍すると、リーグ3連覇を達成していた広島は翌19年から低迷期に入り、対照的に巨人は19年からリーグ連覇を飾った。もちろん丸だけの力ではないが、中心選手のFA移籍はチームの戦力を大きく左右するほどの影響力がある。それだけに、巨人が近本の獲得のため、破格の条件を提示する可能性も否定できない。

 近本は阪神残留の可能性が高いと見られるが、果たして――。

(ライター・今川秀悟)

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