
石破氏の推薦人だったことも…
参院選では自民党が114議席から101議席と大幅に減らす一方、国民民主党は9議席から22議席、参政党は2議席から15議席と躍進した。
「自民党は総合デパートで、彼らは専門店。国民民主党は『手取りを増やす夏』、参政党は『日本人ファースト』がキャッチフレーズだった。専門店の言葉は有権者に刺さりやすいんですね」
佐藤氏は08年と12年の総裁選では、石破氏の推薦人だった。それでも今回の参院選では選挙期間中、応援を求めなかった。
「参院選の半年前に(政治家2人が並んで写る)2連ポスターを作ったんですよ。石破さんと中谷元・防衛相、小野寺五典・自民党政調会長、高市早苗・前経済安保担当相の4パターンをね。後援会で、一番人気があったのは高市さんで、一番人気がなかったのは石破さんだった。全国をまわっていると、『石破さんがテレビに映るとチャンネルを変える』と言う人も多くいました」
派閥裏金問題の震源地となった旧安倍派の議員が中心となり、石破氏の辞任を求める声が上がっている。
「安倍(晋三)さんがもう還付はやめようと言っているにもかかわらず、凶弾に倒れた後、(裏金が)復活した。誰がそれを主導したのかというのを解明しないと、絶対にダメ。自民党への国民の信頼は回復しないし、再生もない。石破さん自身も首相になってからの10カ月で、やってこなかったんですよ。そのまま選挙に突入して、惨敗した。この問題についてメスを入れそうにもない。だから新しい体制になってえぐらないといけない」
世論調査では石破氏の続投を求める声のほうが強いが……。
「私はピンチヒッターとして、麻生太郎・自民党最高顧問がよいと思います。経験があるし、党内ににらみも利きますから」