「そもそも私は、ごく少人数で集まるつもりで数人に声をかけたのですが、知らない間にそれぞれが勝手に芋づる式に連絡してしまって、名前と顔がようやく一致するくらいの同級生を含む数十人の同窓会に膨れ上がった経緯があります。会場探しに苦労したり、中には会費を支払わない人もいたりして取りまとめは本当に大変でした。にもかかわらず、私が叱責されるのは納得がいきません。不倫や恋愛についても、もういい大人なんだから自己責任だと思うのですが……」

ちょっと怖いな

 こうした「ドロドロ」の一方で、この同窓会がきっかけで幸せな結婚をした人もいて、その夫婦には感謝されているという。女性はこう振り返る。

「数十年もの時間を経て、人として成長している人もいれば、全くしていない人もいて、言動にその人の半生が見え隠れするなと思いました。もちろん、おじさんやおばさんになっても昔に戻ってはしゃげるのは、とても良いことだと思います。でもやっぱり、ちょっと怖いな、とも思ってしまいますね」

 女性は10年近く前の同窓会のトラウマから今も抜け出せていないと明かす。その後、ごく少人数の同級生で集まる機会もあったが、いずれも女性が直接声をかけたメンバーに限定しているという。

 女性が言う通り、同級生といっても人それぞれ。同窓会が吉と出るか、凶と出るかはメンバー次第だ。そこはしっかり見極めた上で、せっかくの「再会」の機会を無駄にせず、節度をもって長く交流できる関係を、かつての同級生たちと築けたら最高だろう。

(AERA編集部・渡辺豪)

こちらの記事もおすすめ 「妻は私で3人目」「はじめは不倫」 40代女性はモテるバンドマンの「妻とは冷めきっている」をなぜ信じ抜いたのか
[AERA最新号はこちら]