
みずほ銀行、三井住友銀行、りそな銀行、ゆうちょ銀行の大手各社の1年物は0.275%で横並びだ。ただ、三井住友銀行の金融サービス「Olive」は6カ月定期預金だが、最大2.0%相当のキャンペーンに8月31日まで申し込める。通常の金利のほか、Vポイントが付いて最大2.0%になる特典だ。
SBI新生銀行は、1年物は0.85%だが、0.1%を金利を上乗せして0.95%、6カ月物だと1.1%になるキャンペーンを9月30日まで実施中だ。この金利を得るには、ネットではなく店頭での申し込みが必要になる。
東京きらぼしフィナンシャルグループのUI銀行は、9月30日まで新規口座を開設して、開設した普通預金口座を「はたらくサイフ(普通預金)」に切り替えた人限定で1年物金利1.35%のキャンペーンを開催中。通常は1.0%だ。
オリックス銀行は新規口座開設者に限り、1年物だと1.2%がつく。ただし、ATMを設けていないので、貯蓄用の定期預金をしたい人に向いている。
SBJ銀行は、8月31日までに新規口座開設した「はじめての定期預金<はじめくん>」利用者限定で1年物金利1.2%。通常は0.4%だ。
auじぶん銀行も8月31日までのキャンペーン利用者に限り、1年物金利最大1.0%相当。通常は0.4%だ。
ソニー銀行は1年物金利0.8%で、積立定期預金も可能だ。
香川銀行セルフうどん支店は100万円まで、1年物が金利1.0%で利用できる。
こうした傾向から、ネット銀行のほうが高金利というイメージがあるかもしれない。しかし坂本さんは言う。
「ネット銀行だからといって、必ずしも高金利とは限りません。なかにはメガバンクと同じ0.2%台の水準もあります。金利だけでなく、アプリの使いやすさやATM手数料、自動入金サービスの有無なども総合的に見て選ぶことが大切です」
預け入れ期間も重要なポイントだ。
「今後も金利が上がる可能性もある中で、5年定期などに固定してしまうと、預け替えのチャンスを逃すリスクがあります。長くても1年の定期が無難です。3カ月定期もありますが、あっという間なので自動継続にしておくのがポイントです」
また、預け方にも工夫が必要だという。
「まとまった資金を一括で入れるだけでなく、『自動積立定期預金』を使えば、毎月決まった額を自動的に定期に回せます。また、給与口座と異なる銀行を使う場合は『自動入金サービス』を使えば、手数料無料で自動連携できます。給与振り込み日の数日後に定期へ移るよう設定しておけば、手間もかかりません」
現在は夏のボーナス時期ということもあり、各社は8月、9月までのキャンペーンを展開している。キャンペーンを利用したいなら、今がチャンスだろう。
「ただし、キャンペーン後は金利が元に戻る可能性もあるため、通常時の金利水準も確認しておくといいでしょう。次のキャンペーンは冬のボーナス時期の12月だと思います」
(AERA編集部 井上有紀子)
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