
AERAの連載「はたらく夫婦カンケイ」では、ある共働き夫婦の出会いから結婚までの道のり、結婚後の家計や家事分担など、それぞれの視点から見た夫婦の関係を紹介します。AERA 2025年8月11日-8月18日合併号では、MOTO IMEXを夫婦で起業したMSCクルーズジャパンのデ・パスクアーレ ルカさんとおうちイタリアン料理家のありのママさん夫婦について取り上げました。
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妻28歳、夫28歳で結婚、3歳、2歳の娘と4人暮らし。
【出会いは?】それぞれが客船クルーズ(ダイヤモンド・プリンセス)の乗務員のときに、妻の誕生会で知り合う。
【結婚までの道のりは?】出会った当初は妻に交際相手がいたため、交際には至らなかったが、ずっと妻を想っていた夫が再び同じ船に配属されるように会社にリクエストし、1年後、同じ船に配属されることが決まる。付き合う前提で再会し、交際期間3年を経て結婚。
【家事や家計の分担は?】財布は別々。夫の海外出張も多いため、基本的に家事は妻が行っているが、できるときには夫が洗濯や休日のパスタ作りなども担当。
夫 デ・パスクアーレ ルカ[34]株式会社MSCクルーズジャパン/株式会社MOTO IMEX 代表取締役
De Pasquare Luca◆1991年、イタリア・ナポリ生まれ。2015年、ツアーリズムマネージメント大学院(オランダ)を卒業。MSCクルーズ船の日本本社で、韓国エリアの営業を管轄する。24年、イタリアの食品などの輸入事業とSNS事業「MOTO IMEX」を妻と起業
出会いは、互いに乗務員として乗船していたクルーズ船で彼女の誕生日をお祝いする会でした。一目見た時から、一生一緒にいる人だと分かったし、妻が元カレに戻ったときも諦めませんでした。
クルーズ船は18隻もあって、いったん船を下りたら次も同じ船で勤務できるとは限りません。会社に日本周りのクルーズ船に乗りたいとリクエストをして、1年後にその願いが叶いました。
妻のことは「アモーレ(イタリア語で愛する人)」と呼んでいます。日本とイタリア、どちらの国に住むかと考えた時も、日本語は話せなかったけど、迷うことなく日本を選びました。かわいい娘にも恵まれ、とても幸せでしたが、心残りが一つ、それは故郷の味が食べられないこと。ナポリではカルボナーラに生クリームは使わないし、ジェノベーゼにバジルは使わない、パスタを半分に折って茹でるなんて問題外!
妻は私の母にレシピを聞いて恋しい味を再現してくれました。感謝しています。