
中日がAクラス入りするための“キーパーソン”として3人の名前が挙がる。高橋宏斗投手と石川昂弥内野手、そして松中信彦・打撃統括コーチだ。
【写真】他球団からも熱視線が注がれている、中日の和製大砲がこの人
中日が後半戦へ向けて手応えを掴みつつある。DeNAに連敗を喫してオールスター休みを迎えたものの、直前までは5年ぶりとなる7連勝を記録。粘り強い戦い方が見られるようになり、今後へ向けて期待を抱かせている。
「井上一樹監督は就任1年目からよくやっている。投打ともに主力が機能しなくても残りの選手で一丸となって戦っており、粛々と戦う姿には頼もしさを感じる」(中日OB)
投手陣では先発の柳裕也が4月に故障。ウンベルト・メヒアとカイル・マラーの両外国人も計算が立たない。ブルペンも勝野昌慶が不調に苦しみ、抑えの松山晋也も7月上旬にコンディション不良で登録抹消、右尺骨肘頭疲労骨折が発覚した。
「投手陣では高橋が不安定なのが気になる。先発では涌井秀章、大野雄大のベテラン2人や、ルーキー左腕・金丸夢斗が頑張っている。しかし頼りとするエースが勝てないことへの不安があるのは事実だろう」(在京球団編成担当者)
初の開幕投手を務めた高橋だったが、勝ち星がつかない状況に苦しんでいる。しかし前半戦最後の登板となった7月16日の阪神戦(甲子園)では、5月2日の広島戦(マツダ)以来となる3勝目(8敗)を完封で挙げた。「このままでは終わらないはず」(中日OB)と後半戦の逆襲を誰もが望んでいる。
野手では中田翔、鵜飼航丞の2人が不調に苦しみ2軍調整が続く。昨季規定打席未満ながら打率.306、6本塁打をマークした福永裕基は、オープン戦で右膝内側側副靱帯を損傷。5月末に一軍復帰するも、今度は左手関節を骨折。左手首にプレートを入れる手術を行い、長期離脱中だ。
加えて、昨季は全143試合出場、打率.292、23本塁打、67打点の成績を残した細川成也は、5月5日のDeNA戦(バンテリンD)で右太もも裏を痛め6月中旬まで1軍を離れていた。