
百田:だからこそ、ハマさんの言う「来世があるなら」っていう気持ちはすごくわかります。「叶わないままのものが一番欲しくなるし、一番美しく見える」って聞いたことがあるんですけど、そういうことですよね。
ハマ:おぉ〜、素敵な言葉。我々の活動においても同じことが言えますよね。百田さんはアイドル戦国時代と言われる中を駆け抜けてきて、いろんな偉業を成し遂げてきたけど、いまだに自分に満足できなかったり、歌うことに苦手意識があったりする。それってたぶん、得られないものとしてずっと何かがあるからなんですよね。
百田:だからこそ続けていける……不思議な世界です。
ハマ:不思議だね。脳科学とかで解明してほしいなぁ、頭に電極とか付けて。特殊な精神状態だと思うから……なんか、初めてちゃんと話す人同士とは思えない会話になってきました(笑)。
百田:確かに(笑)。
ハマ:でも嬉しいですよ、こんなに似た気持ちを抱えているとは思ってなかったから。
百田:そうですか? 私は写真撮影の時からうすうす気づいてましたけど。
ハマ:同じ穴の狢(むじな)だなって?(笑)。まぁ、傾向として同じタイプなんでしょうね。
百田:いろいろお話しできて楽しかったです。では最後に、ハマさんへプレゼントをお渡ししたいと思います。
ハマ:えぇっ!? そんなオチがあるんですか。
百田:はい、私が勝手にゲストの方をイメージして選ぶっていう企画がありまして。
ハマ:めちゃくちゃ面白いじゃん。ワクワクがすごいんだけど。
百田:ハマさんは……ずっと頭を回転させている印象があるので、スイッチをオフにするスプレーをご用意しました。
ハマ:スプレー?
百田:脳科学の人と香りの人が一緒に作ったフレグランスで、1日の終わりに嗅ぐと脳がオフになるそうです。どうぞ(と言って袋を差し出す)。
ハマ:すごい! さっきの脳の話とリンクしてる(笑)。
百田:あと、私が最近出合ってめちゃめちゃ美味しいと思った、お湯だけ入れればできるスープも入れておきました。
ハマ:即席スープ!? さっきカップ麺の話も出たけど……今日の対談って、すっごい長尺のマルチ勧誘じゃないよね?
百田:ははは! 偶然です。
ハマ:安心しました(笑)。中を開けさせてもらいますね。あっ、いっぱい入ってる〜。このスープは乾燥ホタテ、こっちのはシイタケ、これはアスパラのポタージュだって。
百田:どれも美味しいですよ。ライブとかでいろんな場所に行った時、スープが現場にあると嬉しいですよね。
ハマ:わかります。まさか百田さんからこんなシブい物をいただけるとは思ってなかったけど、めちゃくちゃ嬉しいです。スプレーもやってみていい?
百田:はい、ぜひ。
ハマ:(ワンプッシュして)落ち着くわ〜。大事に使わせてもらいますね。これからまたツアーがあるので、このスプレーとスープを持って回ります!
(構成/編集部・藤井直樹)
※AERA 2025年7月28日号
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