![[撮影:蜷川実花/hair & make up 竹内美徳/styling 丸本達彦/costume エストネーション BERLUTI(Steady Study Ltd.)]](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/6/b/846mw/img_6b7b06270cc3aeeae0d50ddb77eeb6821678910.jpg)
骨の髄まで、「作る人」だ。言葉には迷いなく、まなざしに力がある。熱く語ってくれたのも、自身とエンターテインメントとの関わりだった。AERA 2025年7月21日号より。
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──昨年6月、自身の会社「MJC Inc.」を立ち上げた。マネジメントはもちろん、新しいエンターテインメントを創造、発信する。「チーフエンターテインメントオフィサー」という肩書で活動して1年、どんな変化を感じているのか。
肩書を粒立てられるとちょっと恥ずかしいんですけど(笑)。でも、日ごろ、何を考えているかを含めて、やることは以前と変わらないです。ただ、誰とやるか、どういうふうに進めるかの段取りが変わったり、人に預けられない部分が増えて、自分がやらなければならないことが増えたというのはあります。タイムスケジュールを管理して、中長期的なことも順序立てて決めて動かしていかなければならない。
実は僕、それが大の苦手なんですよ。面倒くさがりだし、むしろ瞬間、瞬間、思ったことを感覚的にやるほうが得意。目の前のドラマだけではなくて、今のうちに準備して決めておかないと間に合わないことをやっているので、選択の連続です。久々に時間に追われています。
ビジョンを明確に
──昨年はSTARTO ENTERTAINMENTによる大型ライブ「WE ARE!」の演出を、今年4月にはSnow Manの国立競技場ライブの演出監修を手掛けるなど、革新的なステージに挑み、エンターテインメントの最前線に立ち続けている。多様なコンテンツが共存し、目まぐるしく変化する今日のエンタメシーンをどう見ているのだろう。
最前線じゃなくて端っこです(笑)。そんな大それた考えはないですけど、現代のエンタメは多種多様になり過ぎている印象はあります。昔より世界中のものが見やすく、情報も手に入れやすくなっているなかで、いろいろなものが混ざりやすくなっている。でも、作る側の人間は自分が手掛けるジャンルと着地点、誰に届けたいか、観てほしいかというビジョンを明確に持たなければならない。当てずっぽうに投げてみよう、みたいなことは、僕は絶対にやらないですね。