
日曜劇場「19番目のカルテ」で、優しい雰囲気で患者から話を聞き取る総合診療医を演じる松本潤。初共演となるキャストも多いが、現場での姿勢は変わらない。AERA 2025年7月21日号より。
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7年ぶりに松本潤が日曜劇場に帰ってきた。前作「99.9-刑事専門弁護士-」は劇場版まで制作される人気シリーズだったが、今回の「19番目のカルテ」ではあまり世に知られていない19番目の新領域「総合診療科」の医師、徳重晃を演じている。
「医療ドラマといってもメスさばきがすごいとか、どれだけ速く切るかとか、そういう話では全くない。疾患がメインではあるんですけど、一分野の専門医だけでは解決できないことに対して、どう医療が、医者が向き合うかというヒューマン医療エンターテインメント。見た人が医療に対して前向きになれる、後押しができるドラマになれたらうれしいです」
徳重が赴任する魚虎総合病院には「整形外科」「内科」「脳神経外科」など、18の専門分野ごとに個性的な医師がいて、問診だけで患者を救う徳重と関わるなかで、さまざまな化学反応を起こしていく。
自身も撮影現場で大切にしているのは、「なるべく人を巻き込んでいくこと」。小芝風花や新田真剣佑、木村佳乃、田中泯ら初共演となるキャストも多いが、ポリシーはいつもと変わらない。
「たとえばその場にいる人だけ会話をするより、ちょっと離れた人にも話を振ったり、『このシーンどうする?』という芝居の話もみんなに聞こえるように話をしたりします。ドラマはみんなで作っていくもの。環境作りは大切なので」
すでに初共演とは思えないチームワークを築いているが、ドラマは第1話を放送したばかり。
「1話、2話は総合診療科とは何なのかを描く上でも重要な話になっていて、心が温まる話でもあります。話が進んでいく中で、徳重と魚虎総合病院の面々の関係性がどう変わって、どう連携が取れていくのか、その変化もぜひ楽しんでいただけたら」
この人らしい自信と頼もしさが見て取れた。
(ライター・大道絵里子)

※AERA 2025年7月21日号
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