日本代表として活躍が期待される大谷翔平選手(2022年8月、米オークランド)
日本代表として活躍が期待される大谷翔平選手(2022年8月、米オークランド)

 一方で故障だけは気を付けてほしい。特に投手は日本とは違うメジャーの公式球を使用することになる。自分の思ったように変化球は曲がらず、滑りたくないから無意識に指先に力は入る。そうなると、日本の球を扱っていた時とは違った部分に張りは出る。誰もが通る道なので、できるだけ早くそういった張りを経験しつつ、ボールを体になじませてもらいたい。急仕上げでは大きな故障につながってしまう。

 もちろん2009年の第2回大会以来の世界一奪回が目標にはなるが、一人でも多くの代表選手に今後のレベルアップのために大切なものを持ち帰ってきてもらいたい。日本の野球界のレベルをさらに一段押し上げるために、お願いしたい。

 今年も野球を中心に気づいたことを紹介していきたい。5月に73歳になるが、新しい刺激を求めて活動していきます。

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝

週刊朝日  2023年1月20日号

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