
2023年には、中国・北京の国立生物学研究所が、マウスの完全断眠実験の結果を論文で報告している。この実験では、寝る姿勢をとろうとすると呼吸が難しくなるようにして、マウスは眠り続ることができなくなっていた。この状態にしてから約48時間で、マウスの体内では免疫細胞が過剰に活性化して炎症物質を分泌する「サイトカインストーム」が起こった。論文では、身体の内側から炎症が起こり、多くのマウスは、4日で死亡したと報告されている。
柳沢教授は「長期間眠らずにいると身体にも精神にも異常が起こり、大変危険だ」と指摘している。
(構成 生活・文化編集部 上原千穂)
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