アクティビストの目的は「儲ける」こと

 では、そのような株主総会の結果をふまえ、世間を賑わせたアクティビストたちは今後、どのような企業をターゲットにしてくるでしょうか。その動きを読むことができれば、アクティビストというプロの投資家に便乗する「コバンザメ投資」も行いやすくなります。

 ここで取り上げた3件の事例では、表面的な勝敗だけを見れば、アクティビストの1勝2敗という結果でした。ただ、提案が否決されたからと言って、アクティビストたちが弱気になり、経営陣への圧力を今後弱めるようなことは起こりえるでしょうか。

 答えは、シンプルに「NO」です。アクティビストの目的は「儲ける」ことであり、経営改革を行うことではありません。ですから、経営改革を求めた主張が認められたか否かはまったく気にしていないはずです。

 今後もアクティビストは、ターゲットにした企業の株を大量に買い、株主総会での発言権を得て、目立った行動をとってくるでしょう。アクティビストがどのような企業をターゲットにするかは、『株式投資の基本はアクティビストに学べ』で詳しく解説していますが、例えば、太陽HDのようなお家騒動が起きている企業などは狙われやすいと言えます。

著書はこちら→『株式投資の基本はアクティビストに学べ プロの投資に便乗する「コバンザメ投資」の始め方・儲け方

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