3位にはRB大宮アルディージャ(勝点37:10勝7分け3敗)が付けている。レッドブル傘下となって大きな注目を集めた今季、開幕4連勝スタートの後、一進一退の戦いが続いたが、第14節から3連勝を飾って2位に浮上。第18節から4戦連続ドローと勝ち切れない試合が続いたことで水戸に追い抜かれたが、停滞した2位の千葉とは勝点差1となっている。2周り目となる後半戦、5月以降の7試合で4得点の30歳FW豊川雄太、第19節の長崎戦で2得点を決めたオリオラ・サンデーの覚醒、6月10日に水戸から獲得した23歳MF津久井匠海などに期待したい。19歳CB市原吏音のプレーも逞しく、J1自動昇格圏の2位以上は手の届く距離にある。

 4位のベガルタ仙台(勝点37:10勝7分け3敗)も自動昇格の有力候補だと言える。第7節から8戦無敗(6勝2分け)で一気に順位を上げ、第15節の大宮との直接対決に0-3、続く第16節の千葉戦も0-0と足踏みしたが、第19節の山形戦で4-3の劇的な逆転勝利を収めるなど、就任2年目の森山佳郎監督の下、チームの自信、勢いは失っていない。その中で迎える後半戦で期待なのが、今季J3高知で13試合10得点と大爆発していたFW小林心だ。6月に完全移籍で加入すると、第19節、20節と途中出場で存在感を見せた。そしてアウェイの地でも常に熱狂的な応援を続けるサポーターととともに、昨季のJ1昇格プレーオフ決勝で敗れた悔しさを抱え、チームの団結力は大きな武器になる。今後、上位陣との直接対決で勝利できるかが大きな鍵になるだろう。

 さらに5位の徳島ヴォルティス(勝点36:10勝6分け4敗)が第11節以降の10試合を7勝敗2分け1敗の高勝率で一気に上位との差を詰め、6位のジュビロ磐田(勝点35:10勝5分け5敗)も5月以降8戦無敗(5勝3分け)の好調ぶり。1位から6位までは勝点差6。2位の千葉から6位の磐田までは、わずか勝点差3となっており、熾烈な上位争いがしばらく続きそうな気配だ。

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