
マリナーズの藤浪晋太郎が、マイナー契約を解除され自由契約となったことが6月17日(日本時間18日)に発表された。
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藤浪は今年1月にマリナーズとマイナー契約を結び、春季キャンプに招待選手として参加したが、オープン戦8試合で防御率5.87と結果を出せず、マイナーで開幕スタート。3A・タコマで21試合に登板して2勝1敗、防御率5.79。春先は大量失点を喫する登板があったが、5月以降は11試合登板でわずか1失点。直近8試合連続無失点で、日米の一部メディアでは「メジャー昇格の可能性」が報じられていただけに、急な契約解除だった。
藤浪が自由契約となった一報を受け、米国のスポーツ誌・スポーツイラストレイティッドは「藤浪晋太郎はマリナーズのブルペンにとって魅力的な強みを持っていたが、解雇された」と報じている。160キロを超える直球が魅力的であることは間違いないが、大きなネックである制球難は解消されていなかった。好調だった5、6月も計10回2/3で14四死球と制球難に苦しみ、毎試合のように四球を出してピンチを招いていた。
「数字だけを見れば無失点に抑えていますが、投球内容を見るとストライクを取るのに四苦八苦しているケースが少なくない。マリナーズのブルペン陣はメジャー昇格の枠が少なく、投げてみないと分からない藤浪は計算できないと評価されたのでしょう。31歳という年齢を考えると、チームの将来を見据えて若手にチャンスを与えたいと球団が考えるのは決して不思議ではない」(メジャー担当のスポーツ紙記者)
藤浪は阪神に在籍していた2022年オフにポスティングシステムでメジャー挑戦を宣言し、23年1月にアスレチックスと年俸325万ドル(当時約4億2000万円)の1年契約を結んで移籍した。当初は先発を任されたが、失点を重ねて中継ぎに転向。シーズン途中でオリオールズにトレード移籍した。この23年にメジャー2球団で計7勝8敗2セーブ8ホールドを記録したが、これ以降、24年に移籍したメッツ、今年のマリナーズではメジャーのマウンドに立てていない。