
千葉県柏市から来たという女性(53)はデビュー時からの大ファンだ。第2部の様子をこう振り返った。
「美穂ちゃんの最近のコンサートでバックバンドを務めた人たちの生演奏で2部は始まり、ブティックのショーケースのような感じで、ワイヤーにステージ衣装を着せ、白い帽子を被せた美穂ちゃんのマネキンをステージのど真ん中に置いていました。まるで美穂ちゃんが、そこにいるような演出でした」
「最後にあの人を呼びます」
暗転し、会場が再び明るくなったら、デビュー当時のバックバンドによる生演奏が始まったという。
「デビュー当時の方々はそれなりにお歳をめしていましたね。そのうちに、新旧のバックバンドが合体し、バックスクリーンには美穂ちゃんの立川市(東京)や河口湖(山梨県)でのコンサート映像などが流れていました。2部で登場した『FLYNG KIDS』の浜崎貴司さんは、美穂ちゃんにプレゼントした楽曲『あなたの流星群』を、美穂ちゃんの映像とデュエットしていました」
浜崎さんが制作した「あなたと流星群」はシングルとして発売されてはいないが、亡くなる直前の昨年12月1日の横浜ビルボードコンサートで中山さんが歌ったという。
「会場のみんなは途中から立ち上がって美穂ちゃんと一緒に歌ったり、踊ったり。『WAKUWAKUさせてよ』ではオリジナルの振り付けで、みんなと一緒に歌いながら踊りました。もう泣いたり、笑ったりで凄かったですよ」
群馬県から「有給休暇」を取って来たという女性は、涙交じりに話す。
「アンコールが終わった後に、もう一度、浜崎さんが出てきて、『最後にあの人を呼びます』と言って。誰が出てくるのか、みんなドキドキ、固唾を飲んで待っていたんですが、キョンキョンが出て来たんですよ。サプライズでした。『まだ、歌ってない曲がありますよね』と言った後、『世界中の誰よりきっと』をキョンキョンと浜崎さんとスクリーンの美穂ちゃんと3人で歌ったんです。コンサートではこの曲は、美穂ちゃんが会場に時々、マイクを向けてみんなで合唱して歌うんですが、それをキョンキョンが同じようにみんなにマイクを向けて。会場のみんなで合唱しました。私も一緒に歌いながら泣けてきて。懐かしい、悲しい、嬉しいの感情ですね…」