参院選への出馬が取りざたされる蓮舫氏
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〈長く充電してたから、久しぶりの街頭演説だったよ。〉

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 東京都議選の立憲民主党候補の応援のため6月13日、久々に街頭に姿を見せたのは元参院議員の蓮舫氏。昨年の東京都知事選に出馬して3位と惨敗を喫してから、自身のインスタに記した冒頭の言葉のように、長い「充電」期間に入っていた。充電を終え、都議選での応援演説だけでなく、7月20日投開票の参院選で、立憲民主の全国比例区候補として出馬することが取りざたされている。

 野田佳彦代表ら執行部と近く知名度が高い蓮舫氏は、以前から参院選比例区の“目玉”として名前があがっていた。蓮舫氏を推す立憲の国会議員A氏は「待望論」を口にする。

「蓮舫氏が都議選の立憲の候補者のところによく演説にいっているのは、参院選への肩慣らしともいわれています。親しい野田氏が代表ですし、本人は参院選に出る覚悟と聞いている。昨年の東京都知事選では大敗したが、都議選の演説を見てもわかるようにまだまだ人気はある。蓮舫氏が比例区で出馬すれば、大量得票が期待できます」

「蓮舫ショック」になったら党全体にかかわる

 しかし、立憲内部では蓮舫氏の出馬に反対意見も少なくない。とくに国民民主党が比例区で山尾志桜里氏を公認して支持率が低下したことを目の当たりにした立憲の参院議員からは、こんな声が出ている。

「山尾ショックの二の舞が心配だ。『蓮舫ショック』になったら党全体の勢いにかかわる」

 国民民主が山尾氏の公認を検討していることが報じられてから、SNSで批判の声が炎上。それでも玉木雄一郎代表が主導して山尾氏の公認内定を決定すると、それまで上昇傾向だった国民民主の支持率は急落した。山尾氏は記者会見をしたが、そこで過去の不倫騒動などについて具体的な説明をしなかったことが響き、さらに批判を浴びる。国民民主は会見翌日に山尾氏の公認を取り消したが、一方的な公認取り消しに山尾氏は反発。党執行部への批判の声も高まり、ゴタゴタは今も続いている。

 6月14、15日に朝日新聞社が実施した世論調査では、前回調査で「野党トップ」の支持率だった国民民主党の支持率は10%(前回13%)に下がり、野党トップの座を立憲民主党12%(前回13%)に明け渡した。「山尾ショック」が国民民主にダメージを与え続けている。

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