
三菱商事14.40%
ここで改めて前ページの(長期株式投資さんの)表を見てほしい。
長期株式投資さんの三菱商事の平均取得単価は764円だ。現在の株価(2824.5円)の4分の1強で三菱商事を手に入れている。
長期株式投資さんの買値に対する配当利回りは「110円÷764円×100=14.40%」だ。
1万2004株を保有しているので、三菱商事の1銘柄だけで年間132万円ほどの配当をもらっている計算である。
三井物産の買値(平均取得単価)は688円、現在の株価は2977円。1株当たりの配当(2026年3月期予想)は115円。
長期株式投資さんの三井物産の買値に対する配当利回りは16.72%に達する。
業績のいい高配当株を安く買い、長期で保有できれば最高だ。その後の株価の値上がりや増配などで「自分の買値に対する配当利回り」が上がっていく。
これこそ長期株式投資さんが年間500万円近く、月にして39万円以上の配当を「フルオートモード」で受け取れる原動力になっている。
判断ミスを減らす
「新NISAでは今のところNTTと三井住友フィナンシャルグループに各10万円、三菱商事に6万円、石油開発のINPEXに4万円程度を投資しています。
業界トップ5の中でも利益率が高く、業績の成長が続く銘柄に投資していれば、個人投資家でも判断ミスが減らせます。
過去のPER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)の推移を見て『どう見ても安い』ときに買います」
取材・文/中島晶子(AERA編集部)、安住拓哉

編集/綾小路麗香、伊藤忍
『AERA Money 2025夏号』から抜粋
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