
明菜ファンからも「カッコイイ」と
その声の中には、中森明菜の楽曲そのものを愛するファンや生粋の明菜ファンからも。
「素直にカッコイイ。薔薇に囲まれたプロモーションビデオ、美しい。 明菜様の少女Aより、スローダウンした感の少女A、素敵」「いい曲って時代関係ないんだな」「どんなアレンジか楽しみにしていました! 明菜ちゃんとはまた違った雰囲気で全然違和感なく妖艶なMVが素敵ですね」「城田優さんの少女Aが良すぎて驚いた!中森明菜さんに似せるのではなく完全に自分の曲にしてる感じがプロですね」
デビュー記念日の5月1日は、アルバム「明響」のトリビュートコンサートも行われたが、そのコンサートに自らチケットを買って鑑賞してきた明菜ファンの筆者も、城田優が歌う「少女A」のプロモーションビデオを公式YouTubeにアップされた日に視聴した。
初見の率直な感想は「子どもの頃に感じたことがあるような“見てはいけないもの”をのぞいたときのゾクゾク感」だ。それは凄まじいほど妖艶で、一回目はただ衝撃を受けただけで、続けて三回視聴した。三回目でようやく、“正気”になり仕事モードで細部まで鑑賞した。
城田優はどんな思いで「少女A」を
どんな思いで「少女A」を歌い、あそこまでのミュージックビデオを仕上げたのか、城田優に問うと「ミュージックビデオを作る前提ではなかった」と明かしてくれた。
「『少女A』を収録して、完璧に近づいた音源を改めて聞いたあと、『これは、ミュージックビデオにしたら、何か面白いものができそうだ』と思い、そこにスタッフのみなさんが共感してくださった。そこから、あのようなミュージックビデオになったわけですけが、“ゾクゾクする”とか、そういう解釈があったんだと思うとともに、みなさんの声は非常に嬉しい気持ちもあります」
誰もが知る大ヒットした中森明菜の「少女A」を歌うことに“葛藤”もあった。もうすぐ40歳の男性が、どのように「少女A」を表現するかだ。
「明菜さんのオリジナルの『少女A』は、歌っていたときの明菜さんは実際の少女であり、未完成でまだ未熟な少女という人物が歌うからこそ意味がある作品だと思う。昭和のあの時代だからこそ歌えた作品でもある。そんな貴重な作品を男性で、今年40歳になる、年齢的には立派な大人が『少女A』を歌うのには、いったいどんな『少女A』にするのが“正しいのか”、カバーさせていただくのにベストなのはなんなのか考え抜きました」