
25日放送の「MUSIC AWARDS JAPAN2025演歌・歌謡曲LIVE」(テレビ東京・午後4時)は、演歌・歌謡曲部門の授賞式とライブパフォーマンスが放送される。最優秀演歌・歌謡曲 楽曲賞にノミネートされたのは、MATSURIの『アヴァンチュール中目黒』、SHOW-WAの『君の王子様』、山内惠介の『紅の蝶』、新浜レオンの『全てあげよう』、純烈の『夢みた果実』の5作品。山内惠介のインタビュー記事を再掲する(この記事は「AERA dot.」に2020年2月25日に掲載されたものを再編集したものです。本文中の年齢、肩書等は当時のもの)。
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紅白歌合戦での衝撃のパフォーマンスから明けた2020年。「演歌界の貴公子」山内惠介さんはデビュー20周年を迎える。記念ツアー、記念曲、記念公演などのイベントだらけの一年となるが甘えはない。貴公子が目指すのは、さらなる“歌の高み”だ。
「そうそう。今度は目線外してみて」「うん。いいね、いいね」
カメラマンが発するのは褒め言葉ばかり。リクエスト通りのポーズを一発でビシッと決めてしまうのだ。しかも、手にしたバラがよく似合う。
「最後に笑顔くれるかな」と言われれば、瞬時に百点満点の笑顔を見せてくれる。モデルやアイドル歌手も顔負けだ。「演歌界の貴公子」と呼ばれる秘密を垣間見た表紙撮影だった。
そんな貴公子が意外な一面を見せたのが、5年連続で出場した大晦日の紅白歌合戦だった。“山内惠介仮面”をつけたダンサー20人と登場し、バックスクリーンに映し出された巨大な“メガ惠介”が目から“スカーレットビーム”を発射するという驚きの演出をやってのけた。あたかも自分の殻を破ろうとしているかのようにも感じられた。
2001年に17歳でデビューして、今年が20周年という節目の年。何か決意するところがあるに違いないとにらんで話を聞いた。
「20年という期間を経て、確かに自分の個性というものが年々強くなっているように思うんです。声も変わっていると思う。デビュー当時の自分の声を今聞くと、いい意味で細い声だったと思うんです。今はもっと太い声になったのかなって。『声は人なり』と言うように、僕自身も変わっているとは感じています。大事な決断など、いい意味でのリーダーシップがとれるようになってきたと思うこともあります」
17歳でデビューして以来、現場ではいつも最年少の立場が続いてきたが、今では後輩もできた。若手からは“目標”にされる立場でもある。
「もう若手ではないことは確かです(笑)。これまで末っ子的な立場にいて、居心地の良さがあったのは事実ですが、もうそうは言っていられません。リーダーシップがとれるようになりたいとは思いますが、その一方で偉そうにしていると思われることだけは絶対に嫌なんです。頭の中ではいつも『謙虚、謙虚、謙虚』って念じています」