主砲の岡本和真が5月6日の阪神戦で負傷し、長期離脱となった巨人。期待の若手である秋広優人と浅野翔吾が苦しんでいるが、それ以外で楽しみな存在となりそうなのが育成契約のティマだ。ドミニカで行われたトライアウトで合格して2021年に来日。昨年は二軍で115試合に出場していずれもチームトップとなる94安打、15本塁打、53打点をマークして成長ぶりを見せた。最大の魅力は194㎝、106㎏という堂々とした体格を生かしたパワフルなバッティングだ。打球の角度もホームラン打者らしさがあり、打った瞬間にスタンドインと分かる打球も多い。今年は二軍で打率.288と確実性も向上している。外国人枠の問題はあるものの、岡本が不在となればその穴を埋める存在として思い切って抜擢してもらいたいところだ。
一方のパ・リーグでは現在ロッテが6連敗中で最下位に沈んでいる。オフに佐々木朗希(ドジャース)、メルセデス(台湾・統一)という2人の先発投手が抜けた穴を埋めきれていないが、今後期待したいのが新外国人のサモンズだ。マイナーリーグや独立リーグでのプレーが長かったが、昨年はメジャー初昇格を果たして6試合に登板し1勝1敗、防御率3.62という成績を記録。来日1年目の今年はオープン戦で結果を残せずに開幕一軍入りは逃したものの、二軍ではここまで6試合に登板して3勝1敗、防御率1.67と結果を残している。193㎝の大型左腕だが球威で圧倒するというよりも変化球で上手く打たせてとる投球が持ち味。制球が課題と言われていたが、ここまで二軍では27回を投げて5四球と安定している。5月7日の楽天戦で一軍初先発を務めたものの、雨の影響もあり2回1失点5四球で降板。チームは左の先発投手が小島和哉しかいないだけに、結果を残してローテーション定着を目指したい。
パ・リーグで首位争いを演じている日本ハムで楽しみな存在となりそうなのがプロ入り4年目の達孝太だ。2021年のドラフト1位で天理から入団。昨シーズンの終盤には一軍で初勝利もマークしている。今年もここまで二軍では5試合に登板して勝敗こそ1勝1敗ながら、防御率は0.35、1イニング当たりの被安打と与四球で表すWHIPは0.62という圧倒的な成績を残している。今年一軍初登板となった5月4日の西武戦では6回1失点の好投でプロ2勝目もマークした。ストレートはコンスタントに150キロ以上をマークし、140キロ前後の鋭く落ちるフォークも大きな武器だ。登板翌日の5日には登録抹消となり、しばらくはローテーションの谷間での起用となりそうだが、このままの投球を続けていけば一気にエース格となる可能性もありそうだ。