
スタッフだから「オモウマい店」を見つけられる
――「自分たちで、番組で取り上げるお店を見つけてみたい!」といった思いは?
ヒロミ:そもそも新しいお店に行かないというのもあるけど、俺らや芸能人がロケに行っていたら、まずあの(店主さんの)キャラクターは出てこないもんね。スタッフの若い人たちが見つけることに意味がありますね。「画だけ撮っておこう」みたいなのがない、純粋なテレビマンがやることにね。
小峠:うんうん。純粋な、ね。ノウハウとかもまだしっかり把握してない人たちが、飛び込みで行く。そこらへんの“粗さ”みたいなものが、画の強さや店主さんの心を引き出しているんじゃないですかね。
こんだけやっても、まだ取材する店があるっていうのが本当にすごい。「もう店なくなりました」となっても不思議じゃないくらい毎回強烈で。やっぱりスタッフさんがすごい。今はネットの時代ですけども、一人ひとりが足で稼いで「オモウマい店」を探してくる。エネルギーやパワーが続いていることに本当に頭が下がります。恐れ入っています。
――やっぱりスタッフさんが見つけてきてこそ、の番組
ヒロミ:最初断られたりするらしいんですよ。でも「ご飯だけでも食べてきな」と言われてから、取材させてくれる、みたいなこともあるようで。その間に多分、店主さんに気に入られてんだろうね。
取材した店にスタッフが、また行った時に店主から最初に出る言葉が「腹減ってるか?」「何か食うか?」なのよ。あれって、もう実家じゃん。スタッフが行った瞬間に“店が実家”になっているっていうね。不思議だけど、魅力だよね。
小峠:取材に行った、というよりも先に、実家に帰ったような温かさを感じますからね。あれは僕らでは難しいんじゃないですかね。
(聞き手・AERA編集部 小山歩)
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