
「コンビニ百里の道をゆく」は、ローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。
【写真】社内では指示しない声もあった!? 今回の刷新案はコチラ
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小売店などが独自に企画・開発する「プライベートブランド(PB)」商品。昨今、消費者のニーズが高まっているようです。
ローソンでも創業50周年を迎える今年、現行PBの約95%にあたる商品を「3つ星ローソン」のブランド名に統一。10月までに順次、商品の刷新をしていく予定です。
文字通り「星が3つもあるローソンの自信作です」という思いが込められていますが、加えて「3つの約束」という意味もあります。
1つは、「圧倒的な美味しさ」。ブランドも大切ですが、やはり中身。お客様に満足していただける中身をしっかりと作りこんでいきたい。
2つ目は、「人への優しさ」。お客様の関心が高い添加物に、独自の使用基準を設けたり、クルーさんが仕分けしやすいように工夫したりします。
3つ目が、「地球(マチ)への優しさ」。25年度中に容器包装における環境配慮素材を使用する商品の比率を、80%まで拡大すること。この3つの約束を込めたのが「3つ星ローソン」なんです。

PBの刷新は5年ぶり。そのときはデザインが「わかりにくい」というご意見もいただきました。今回はお客様にとって「わかりやすい」を意識し、商品名は見やすい大きさと濃さの文字に変更するなどの工夫をしています。
前回の刷新時には、「わかりにくい」という課題に加え、ポジティブなコメント含め、色々なご評価をお客様や加盟店オーナーさんから頂きました。ブランドを刷新して、最も残念なのは何の反応もないこと(笑)。社内検討の段階で「うん、いいんじゃない?」と全員一致で決まるようなデザインは、良くも悪くもお客様からあまりご意見をいただけないかもしれません。
今回の刷新案、社内では支持しない声もありました。でもあえてそんなデザインの方が、という思いもあるんです。今回もお客様からの反響と、そこからのコミュニケーションがいまから楽しみです。
※AERA 2025年4月21日号