出戻りでの入団となるが、さすがの投球を見せたのがバウアー(DeNA)だ。開幕2戦目となる3月29日の中日戦で先発すると、味方の援護がなく負け投手となったものの、6回を投げて1失点、8奪三振と先発投手としての役割を果たした。ストレートは少し狙い打たれていたところはあったものの、鋭く大きく変化するナックルカーブは抜群の威力を発揮しており、8個の三振のうち6個をこのボールで奪っている。登板後にコンディション不良で登録抹消されたのは気がかりだが、逆に言えばまだ本来の調子ではなくてもこれだけの投球ができるというのは見事である。登板間隔が短くても力を発揮できるという点でもありがたい存在であり、日本一連覇を目指すチームのキーマンとなることは間違いない。
一方のパ・リーグはセ・リーグと比べるとここまで目立つ選手は少ないが、そんな中で存在感を示しているのがバウアーと同様に出戻りで加入したゲレーロ(ロッテ)だ。3月29日のソフトバンク戦では同点の9回裏から登板すると、四球で走者を一人出したもののアウトは全て三振で奪い無失点。10回表に味方が勝ち越し、いきなり勝利投手となっている。翌日の試合にも1点を勝ち越した8回に登板し、三者凡退で2奪三振とセットアッパーとして完璧な仕事をして見せた。今年で34歳となるが、ストレートは常に150キロ台後半をマークしており、持ち味であるスピードは全く衰えを見せていない。制球に関しても以前と比べて安定感が増しており、スライダーもしっかり操っている印象だ。怪我さえなければ今後も勝利の方程式の1人としてしっかり機能してくれる可能性も高いだろう。
今年はシーズン前や開幕後にも怪我で離脱する選手が多く、そういう意味でも外国人選手が機能するかどうかというのは大きな注目ポイントと言える。それだけに今回取り上げた以外からも、ここから調子を上げてくる選手が続々と出てくることを期待したい。
(文・西尾典文)
西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。