
「食」を通した交流は個人間にとどまらない。飲み会離れが叫ばれて久しいが、同社では年2回「全体会同懇親会」を開催。経営方針を2時間ほど説明したあと、参加者は出身地別などに分かれたテーブルにつき、他部署の人と交流する。クイズ大会などの余興ではマネジメント層の幼少期の秘蔵写真が公開されるなど、和気あいあいとした時間が流れる。
ロジックと同じ釜の飯
「会社のお金で飲めることもありますが、役員が必ず参加してくれるので、一般社員との交流の機会にもなっています。楽しみにしている社員も多く、毎回7割ほどは参加しています」
マネジメント層と一般社員には、どうしても役職間の壁がある。それを少しでも取り払うべく、24年11月の社長交代後には希望者と社長がランチをする時間を設けたりと、手間を惜しまない。
DiSCを通じて同僚をロジックで理解し、文字通り同じ釜の飯を食うことで親しみを持つ。双方から向き合えば、中途入社が多い組織でも仲間意識が育まれていく。そんな循環が生まれている。
(編集部・福井しほ)
※AERA 2025年4月7日号より抜粋