
「多くの人がスマホで注文されると思いますが、SNS広告の場合、商品の説明がとても長く、その下の『最終確認画面』に法律で定められた契約内容や解約方法が記載されていることが多い。よくあるケースは、冒頭の『お試し〇〇円』といった目立つ表記だけを見て、最後まできちんと読まずに注文を完了させてしまうというものです」(同)
非常に悪質なのが、先のクーポンによる縛りだ。
「いつでも解約可能」という定期購入の商品を契約した後に、画面上に「お得に購入できる」「よりお得なコース」などといったクーポンが表示されたりする。よく見ると、クーポンには「購入回数の指定があるコースに変更する」と小さく記載されているのだが、お得感を前面に出しているので、消費者は気づきにくい。
「非常にわかりにくい表示になっているので、消費者が誘導されてしまうのです」(同)
購入はネット、解約は電話だけ
東京都消費生活総合センターの担当者によると、都内の定期購入トラブルの相談件数は22年が最も多かった。その背景には、同年から“ガラケー”のサービス終了が進み、高齢者がスマホにシフトし始めたことと、アップセル(顧客の購入単価を上げさせるために、より高価な商品を購入させる手法)の流行があるとみている。
まだスマホに慣れていない高齢者を狙って、大事な情報をわかりにくく表示し、定期購入に誘導する。商品が届いてようやく定期購入だったと気づくケースが多かったという。
「購入はネットでできるのに、解約は電話でしかできない。電話を何回かけても話し中でなかなか通じない。ようやく通じても『しばらくお待ちください』のアナウンスが流れて10分待っても、20分待っても担当者は出てこない。根負けしてそのまま切ってしまうということがすごく多いです。きちんとした解約ができる仕組みがないので請求がずるずると続いてしまいます。肌に合わない化粧品とか、体に合わない食品もあります。そういうのを買い続けるわけにはいかないのに、解約ができない状態がずっと続くというのは非常に問題です」(東京都消費生活総合センターの担当者)