
石破氏は「ケチで人付き合いが悪い」との前評判
しかし、最大の理由は、最近の世論調査で、立憲の支持率が低迷して国民民主党の支持率を下回り、しかもかなり大きな差がつく調査も目につくようになったということにあるようだ。れいわ新選組の支持率が上昇していることも気になっているだろう。
石破首相を追い詰めすぎて、解散総選挙になれば、今の情勢では、国民民主大勝、れいわ大躍進、そして立憲伸び悩みという目も当てられない結果になる可能性が高い。そうなれば、野田佳彦代表の責任問題にもなりかねない。
このため、石破首相批判で自民党の支持率を下げる一方、参院選までに、何とか国民民主に奪われた失地を回復する時間稼ぎをするしかないのだ。
こうした事情は、維新にも共通する。また、維新は、4月13日開幕の大阪・関西万博が盛り上がらないと支持率が大きく下がって参院選で大敗する可能性がある。そのため、政府の協力を得ることが必須で、自民党と決定的に対立することは避けたいという思惑も働いているはずだ。
国民民主は、103万円の壁を含めて、国民の手取りを増やせというキャンペーンが支持率上昇に貢献していることから、当面は今の路線を継続すればよいと考えている。参院選後に与党入りという選択肢も残しておくために、自民党と決定的対立という場面はつくらないのだろう。
野党が一致すれば不信任案は可決されるはずなのだが、結局、6月の会期末まで不信任案が出されることはないと見たほうがよさそうだ。
今回の件について、たかが商品券、たかが10万円で、裏金問題や旧統一教会問題に比べれば小さな話だと本音では思っている自民党政治家も多いようだ。
しかし、それは全くの間違いだ。
なぜなら、今回の問題は、自民党の金権体質が「自民党を自民党たらしめる」根源的DNAであり、しかも、それが矯正される望みはないと国民に印象づけてしまったからだ。
そもそも、これだけ政治資金問題が大きなテーマになっている時期に、なぜ10万円相当の商品券を配ったのか。
「ケチで人付き合いが悪い」
石破氏の側近は、この石破氏の悪評を払拭すべく、石破氏に自民党議員との会食を熱心に勧めていた。相手によってお土産を渡したほうがよいというアドバイスをした議員もいるはずだ。石破首相がそれを拒まなかったのはなぜか。自分も過去にいろいろな先輩議員から「お土産」をもらったことがあり、自分はそういうことを怠ってきたから、ケチだという評判になったのだと「素直に反省」して、一生懸命にお土産配りをしたのではないだろうか。