大谷を中飛に抑えた才木(日刊スポーツ)
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 ドジャースとカブスの開幕戦が3月18、19日に東京ドームで開催されたが、その前に両球団が巨人阪神と対戦した試合にメジャーの多くの球団が注目していた。

【写真】1軍の公式戦登板より前にメジャーと対戦したのはこの投手

MLBの投手や打者と対戦することで、日本人選手たちの力が測れる。その中で評価が高かったのは岡本和真(巨人)、才木浩人(阪神)、佐藤輝明(阪神)です。岡本はカブス戦で2安打2打点をあげた。WBCで活躍しましたし、NPBでも実績十分の選手なので驚きはないですが、将来的にメジャー挑戦を希望している才木や佐藤にとっては自信になったでしょう」(スポーツ紙デスク)

 才木は16日のドジャース戦に先発して5回1安打で7奪三振、無失点の快投をみせた。注目されたのは大谷翔平との「再戦」だった。2023年3月の侍ジャパン強化試合で、大谷は才木のフォークに態勢を崩し、膝をつきながらもバットでとらえ、バックスクリーンに運んだ。才木はこの悔しさから、フォークの精度をみがいてきた。2年ぶりの対戦では、初回に大谷からフォークで空振り三振を取ると、3回もフルカウントから152キロの直球で中飛に抑えた。

 メジャー東海岸の編成担当は「高めの直球が上に浮くような軌道なので打者はバットに当てるのが難しい。球速以上の体感速度を感じるでしょう。メジャーで活躍する投手は縦の変化で勝負できる変化球を持っているが、才木はスプリットの質がいい。ドジャースの選手たちが長旅の時差ボケで万全の体調でないことを考慮しても、圧巻の投球でした。今すぐにでもメジャーで通用する」と太鼓判を押す。

 野手で目立ったのが佐藤輝明だった。ドジャース戦で4回に、サイヤング賞を2度受賞した左腕スネルの152キロ直球を力強く振り抜き、右中間に先制の3ラン。打った瞬間に本塁打と分かる完璧な打球だった。

 ナ・リーグのスカウトは「佐藤は入団した時から見ているが、球を遠くへ飛ばす力が凄い。本拠地の甲子園は右翼から左翼に浜風が吹くので左打者が引っ張って本塁打を量産するのが難しい。そこで本塁打を打ってきたパワーは非常に魅力的です。確実性を磨けばさらによくなるでしょう」と評価していた。

 ドジャースのデーブ・ロバーツ監督も阪神戦後、「(才木の)球はメジャー級。スプリットも良かったし、コントロールもよかった。(佐藤は)力負けをしないスイングをしていた」と称えた。

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「今永2世だ」と評価された投手は