
現在、国内でリバーレースを生産する企業は、澤村さんの「栄レース」のみになってしまったという。
手間もコストもかかるが、守り続けるだけの価値がある、と澤村さん。何より、希少なリバーレースで仕立てたドレスや服を、皇后さまが愛用くださるのは嬉しい、と話す。
雅子さまは、英国では花と蔦の古典柄、アメリカの大統領の歓迎の場では海外で好まれるスタイリッシュなデザイン、インドネシアではアジア地域で好まれる幾何学模様と、レースの種類にも詳しく、それぞれ使い分けていらっしゃるようにも感じる。
皇后雅子さまのレースの装いには、華麗さだけでなく相手への気遣いが込められているのかもしれない。
(AERA dot.編集部・永井貴子)

