※写真はイメージです(写真/Getty Images)
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 新卒の初任給引き上げがニュースになるなど、人材獲得競争の厳しさが増す中、Z世代により長く活躍してもらうにはどうすればいいのだろうか? 自らもZ世代で「20代専門転職アドバイザー/ヘッドハンター」として活躍する泉澤恵一朗さんの著書『Z世代はなぜすぐに辞めるのか? 優秀な若者が辞めない会社・上司のルール』から一部を抜粋・再編集して、Z世代の本音に基づく対処法を解説する。

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「誰かに自慢したくなる会社」で働きたい

 基本的に「とにかくほめられたい」のがZ世代です。特にSNSで、みんなに「すげえ」と言われたい。要は「承認欲求」が強いのです。なので、Z世代の中では「縁の下の力持ち」は死語になっています。誰もが「自分が主役」と思っています。

 そんなZ世代が入りたい、勤め続けたいと思うのはどんな会社か。ひと言で言うと「誰かに自慢したくなる会社」です。たとえば、「社長がYouTuberって、すごない?」と自慢したい。

 わたしも最近、若者の就職・転職に関するコメンテーターとしてテレビに出たりしますが、うちの社員は「おまえんとこの社長、ほんますごいって、みんなからめちゃめちゃ言われます」と、うれしそうに報告してくれます。

 ただし、大事なポイントは「SNSで自慢できる」ということです。その点、YouTuber社長やコメンテーター社長はうってつけと言えます。「これ、うちの社長」と動画をアップしたら、いかにも「すげえ」と言われそうじゃないですか。そういう意味では、料理など趣味の個人アカウントを作って発信している上司とかも、Z世代の好感度は高いです。

 さて、Z世代がSNSで自慢したくなる会社、つまり、Z世代がSNSでほめられると思っている会社は、具体的にはどんな会社でしょうか。4つのキーワードに集約できます。

 それは「[1] 映ばえ、[2]成長、[3]やりがい、[4]仲間」です。

 わたしが知っているZ世代が長く勤め続けている会社は、わたしの会社も含め、この4つをきちんと社員に提供し続けています。

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重視するのは、成長