加えて、23年1月からは「ぐるぐるナインティナイン」(日本テレビ系)の看板企画「グルメチキンレース・ゴチになります!」のレギュラーとなり、バラエティー番組で見る機会も増えていた。前出の編集者が言う。

「長らく“ゴリ押し”のイメージが強いオスカーですが、その中で小芝さんは15年に舞台に初挑戦し、17年には多部未華子さんの主演舞台で小日向文世さん、戸次重幸さんら実力派俳優と共演するなど演技派路線を歩んでいたため、事務所が大切に育てている印象もありました。ただ、ブレーク後にオスカーの稼ぎ頭となると、ファンから過重労働を心配する声が増加。移籍先のトップコートはタレントとスタッフの仲が良く、所属者の中にはフランスで子育てをしつつ日本で活動する杏さんのような女優もいるため、小芝さんもより自分のペースで仕事がしやすいのではないでしょうか」

「悪い話は聞いたことがない」

 そんな小芝について、芸能評論家の三杉武氏は次のように語る。

「20年放送の『妖怪シェアハウス』で民放連ドラ初主演を務めた小芝さんは、同年放送の『美食探偵 明智五郎』や21年放送の『彼女はキレイだった」などに出演。23年放送の主演ドラマ『波よ聞いてくれ』では、これまでの俳優イメージとかけ離れた金髪の“超絶やさぐれ女”のヒロインを好演して話題になりました。これまでノースキャンダルで、親しみやすいキャラクターが年配視聴者層からのウケも良く、好感度の高さも相まってCMでも重宝されています。業界内での評判も良く、現場から悪い話は聞いたことがありません。他方、24年5月に写真週刊誌が年内での事務所独立の情報を記事にすると、23年6月に出席した『働き方改革 PR動画』の完成発表会で自身の改善したい点を聞かれて『睡眠の質』と明かし、『眠りが浅くてちょっとしたことで目が覚めてしまう』『その日の疲れが取れない』などと告白していたことが話題になるなど、その動向が注目を集めていました」

 5日から放送が始まったNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」出演中の小芝は妖艶な伝説の花魁役が話題だ。事務所が変わっても、その実力を発揮しそうだ。

(小林保子)

▼▼▼AERA最新号はこちら▼▼▼