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出社回帰が進んでいる。オフィス仲介大手・三鬼商事の調査によれば、東京ビジネス地区(都心5区/千代田・中央・港・新宿・渋谷区)のオフィスの平均空室率は、7カ月連続で低下。オフィスの需給均衡点と言われる5%を下回っており、需要過多の状況となっている(2024年12月時点)。そんな中、従業員が快適に働けるよう、働く環境のアップデートが注目されている。現場を取材した。
【写真】「出社回帰」のなか、従業員が快適に働けるようにアップデートされたオフィスはこちら
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会議室の数は1.5倍に
JR渋谷駅直結のビル、渋谷スクランブルスクエア。この28階から36階にオフィスを構えているのが、IT企業のMIXIだ。
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このオフィスは2020年3月にオープン。以前は複数のサテライトオフィスに分散していたため、オフィス間でコミュニケーションが取りにくいという問題があった。現在のオフィスは「For Communication(すべてはコミュニケーションのために)」というコンセプトのもとに設計され、移転後は、1,645人の従業員(連結・正社員のみ。2024年3月末時点)の大半がここを拠点としている。
MIXIが入居する9フロアのうち、最上階には大小あわせて55部屋の来客用会議室がある。
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会議室は、ほかの階の部屋も合わせると、全部で166部屋。移転前の会議室は、全オフィスを合わせて106部屋だった。来客や社内での打ち合わせに対して数が少なく、空いている部屋がないため別の日程を調整する、といった手間もかかっていたという。そこで移転を機に1.5倍に増設した。
さらに最上階にはこのほかにも、大人数でのイベントや会議に使用するセミナールームも備えている。
一つ下の35階に下りると、食堂や、社内外のコラボレーションのために利用できる「コラボエリア」が広がっている。
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この階には、音楽や音声を収録するためのサウンドスタジオ、動画を撮影する撮影スタジオ、壁面全体にLEDディスプレイを設置した「Decision Room」(会議室)、マッサージルームなど、多様な目的に合わせた設備がそろう。
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36階と35階は、どちらも来客者が入ることができるエリア。ただ、最小限のインテリアで大きなエントランスホールを構える36階と、植物やソファなどバラエティ豊かな家具を配した35階で雰囲気が異なり、来客者に合わせて場所を選ぶことができる。