相川七瀬さん(撮影/工藤隆太郎)

デビュー30周年で描く「将来のアーティスト像」

「地域を見ても、町内会みたいな組織も脆弱(ぜいじゃく)になっているところが多いですよね。それと同様に、集落で運営されてきた神社や祭りを今後どう存続させていくのか。地域創生にも絡んでくるテーマでもあります。『祭り』って1人ではできないんですよ。人間と人間のコミュニケーションによってつくり出される信頼関係や、ジェンダー、年齢的な縦横とか、すべてが編み込まれていると思っています。私は祭りに地域の問題の解決の要素が含まれていると考えています。自分の興味が修士で終わるとは思わないので、将来は修士の先も目指していきたいなとは思います。本当に一歩一歩、という感じですが、自分のペースで自分らしく進んでいきたいですね」

 一方、歌手としてはデビュー30周年を迎える今年。今後、アーティスト・相川七瀬としてはどこを目指すのか。

「60歳くらいになったら、今までやってきたロックと、もうひとつの自分の軸である、静かに日本語を歌うスタイルの世界が融合ができるんじゃないかなと思っています。そこへ向かって粛々と自分を磨いていく、声を今の状態のまま保っていく努力を続けたいですね」

(藤井みさ)

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